直接の関わりがない人の訃報をうまく受け止められない感覚?
こうして 40 年近く生きていると、だんだんと訃報が身近になってくる。たとえば 10 歳のときなんかは身近なところで誰かが死ぬってことはとても珍しくて、世の中のこともあまり知らないから有名人の訃報を受けても知らない人であることが多かった。それが 40 歳にもなると、知っている名前が訃報に乗って届くことが珍しくなくなっている。 偉大な功績を積み上げてきた人の死が報じられるとき、ぼくの友人知人たちもよく嘆く声を漏らしている。「惜しい人を亡くした」「ショックだ」「どうにも落ち着かない」のように。実をいうと、自分はそういう感覚がピンときていなくて、よくわかっていないと思う。
ちゃんと嘆く人たちとそうじゃないぼくの間に、どんな差があるのだろう。そういった死の話題に多くを感じることができない自分は「なんだか、幼い」ように思う。「死ぬとどうなるの?」と大人に質問する子どものような幼さを感じる。なにかしらの経験が足りていないのかな。直接の友人が亡くなってしまったときはすごく悲しくなったり落ち込んだりするんだけれど、そうではない、こちらが一方的に知っているだけのケースではちゃんと動揺することができない。
いつか、誰かの訃報を受けたときに、嘆きたくなるような日がくるのだろうか。 https://gyazo.com/7faead08ff7d4f3f851998808e45b6e5