権力の真空
権力の真空(けんりょくのしんくう、英:power vacuum, power void)とは、「何者かが事象の統制を失い、且つ誰もがそれに代わることができない」という政治的状態を真空に例えた、政治学と政治史における表現である。力の空白、力の真空などとも呼ばれる。
権力の真空は、政府が識別可能な中央権力や権威を持たないときに発生しうる。権力の真空はまた、武装民兵・反乱者・軍事クーデター・軍閥・独裁者などの形で、即座にその空白を埋めようとする勢力が現れる傾向があることを示唆する。この用語は、犯罪集団の抗争力を失い脆弱になったときの組織犯罪についてもよく使用される。
世襲または法定による継承順位や効果的な後継者育成は、地位継承問題を秩序だって解決する手段である。独裁政治の失敗や内戦などによってそのような手段が利用不可となった場合、権力の真空が政治的競争または暴力、或いは(通常)その両方を伴う権力闘争を生じさせる。政府が大部分の地域を掌握できなくなったり廃絶されたりするなどの憲政の危機に際しては、不明瞭な承継を招く権力の真空が生じうる。
社の人との会話の中で知った概念。