技術はコンテンツに対し中立でいられるのか?
さて、ここで雑学クイズです。CDの録音時間の上限は最大で74分なのですが、これがなぜ、74分に決まったか、その理由を皆さんは、ご存知でしょうか?
さてさて、CD普及後の音楽業界に起こった大きな変化とは、なんでしょうか?それはCD化に歩調を合わせるように進んだ「サビ頭の曲の増加」でした。
つまりアナログ盤時代には、一度、針を落としたら後は「腰を落ち着けてじっくり聞く」だった音楽リスニングのスタイルが、音源がCDになることで「リモコンで、自分の聞きたいところだけを、つまみ食いするように聞く」というスタイルに変化してしまったのです。リモコンで、アルバムに収められた曲をスキップして頭出ししながら聞いていくときには、サビが曲の頭に来ていないと、「CMで(サビを)聞いたアノ曲はどれだっけ??」というように、聞き手にとっては非常に面倒です。
そして、このこと同じように、メディア消費においても「アーキテクチャーによる支配」をユーザーは強く受けているのです。アナログ盤からCDへの変化は音楽リスナーに「好きなフレーズや曲だけつまんで、繰り返し聞いてね」というある意味では意図せざる?無言のメッセージをもたらしました。(そして、これはCDからiTunesのような曲単位でのダウンロード販売へという変化でますます加速しています)。
音楽メディアが変化したことで、曲の作り方に影響を及ぼしたという話。
スマートフォンが普及して「縦長」の動画が流通するようになったのもコンテンツへの影響だし、そもそも「横長」の動画が多かったのもテレビの存在によるところが大きいだろう。 さて、アナログで線形アクセスの媒体からデジタルでランダムアクセスの媒体に変わったことで、楽曲は変わってきた。そして CD の次の世代は iTunes になり、楽曲単位で購入しやすくなった。漫画も似たような遷移があるとぼくは感じている。 音楽メディアの変化。レコード、カセット、CD、iTunes の次はなんだろう。そう、サブスクリプションだ。 https://gyazo.com/20dd666ec7e6f958954476f9f4f8cc67
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それによれば、1980 年代はイントロが平均で約 20 秒だったのが、2010 年代においては約 5 秒にまで短くなっているという。また、曲名も数語からなるフレーズが多かったのが、1 単語のみといった短いものが多くなっている。
なるほど、ここにも影響がありそうなデータがあると。
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