原作、一次情報、オリジナルに対して敬意を払い続けたい
漫画家・芦原妃名子さんのことは本当に残念に思っている。それに関して脚本家の野木亜紀子さんが 𝕏 にコメントを書かれていて、それを ORICON NEWS が記事にして、それがYahoo!ニュースにも配信されていた。 ここでは野木亜紀子さんの投稿が一次情報で、ORICON NEWS が二次情報、Yahoo!ニュースが三次情報ということになるだろうか。たまたまこれら 3 つをすべて見かけていたので目を通してみたところ、一次情報だけでじゅうぶんだよな、という感想になった。 ORICON NEWS の記事は、野木亜紀子さんの元投稿の文章を切り貼りしているだけで、手間をかけて読みにくくしているだけだと感じた。 続けて「次に、事前の話ではなく、脚本を作っていく中でのやり取りの話ですが」とし、太字で「注意)今回のドラマがどうだったかはわかりません。作品によって異なります。以下は、あくまで一般論(この12年で私が見知った範囲内)の話です」と念押したうえで「脚本家からしたら、プロデューサーが話す『原作サイドがこう言ってた』が全てになります。私自身も過去に、話がどうにも通じなくて『原作の先生は、正確にはどう言ってたんですか?』と詰め寄ったり、しまいには『私が直接会いに行って話していいですか!?』と言って、止められたことがあります。(後に解決に至りましたが)」ともどかしい思いをした過去を明かした。
終始こんな感じで、もとの文章を切ってカギ括弧の中に貼ったりしているだけ。これならもとの文章を読めばいいだけじゃん、と思う。
たとえばオフラインで開催されたイベントの参加レポートなんかは、参加できなかった人に向けてサマリーして届ける意義があると理解できる。今回のようにオンライン上のパブリックな情報であれば、リンクすればすぐにアクセスできるわけで、加工して記事として仕立て上げる社会的意義はあまりないんじゃないか。
そんで、自分には「あまり意味がない」と感じられた記事がハードコピーされてYahoo!ニュースにもページがつくられていて、これはなんなんだろう、ともどかしい気分になっている。
今回の ORICON NEWS の記事は「原作云々」のトピックを扱ったものだが、皮肉と言うべきか、野木亜紀子さんに対してどういう向き合い方をするつもりなのだろうと疑問に感じている。 へんな構造だな、と思う。少なくとも自分は、ここでの ORICON NEWS の記事やYahoo!ニュースの記事のリンクを誰かにシェアしようとは思わないし (このページにおいては、題材として紹介するためにやむを得ずリンクした) いつだって、原作、原作者、一次情報、オリジナルに敬意を払い続けたいと思うし、それを言動に反映させていきたい。原作が尊重されてほしい。