二番搾りのいい感じのやつ
2023 年 4 月に函館高専でトークする機会をいただいた。そのときに用意したトーク用の資料は、直前にまるごと作り直したのだった。 出番の 2 日前くらいにはいったん完成させていたものの、出番の前日に函館入りして街を歩いたりしていたら「なんかちがうかもな〜」と思ってゼロからガガッと別のテーマでトークを組み立てて資料もほぼすべて作り直した。
----
学生時代、読書感想文の執筆代行をやっていた時期があった。同級生が「やりたくな〜い」となっていて、ぼくはわりとスンッとこなせるやつだったので「代わりにやろっか?」と引き受けていたのだ。 場合によっては、同じ本についてふたつの感想文を書くことになる。ふたつめを書くときは「ひとつめとはちがう切り口でいこう」と手をつける。同じ切り口で別の感想文を書くのはむつかしいからね。入り口から大きく変える方が「なんか似ているやつがあるな?」と思われにくい。
こういうときはだいたい、ふたつめに書いたものの方がお気に入りの仕上がりになる。不思議なもんでね。自分が提出するやつより、同級生が提出するやつの方が出来がよかったりする。
----
飲食物だと「一番搾り」って言葉があって、なんとなく「最初に出てくるやつがいいやつ」という感覚が共有されているように思う。 でも領域によっては、二番目に絞り出したやつの方がいい感じになるケースもある?