中国のケンタッキーフライドチキンのシニア向けアプリの事例
①あるメニューを気に入ると、次回以降も同じメニューを注文するようになる。
②おすすめメニューを注文することが多い。アプリを使わない高齢者の場合、キャンペーンポスターや別のお客が食べているメニューを指差して「あれと同じもの」いう注文をする人がかなりの数存在する。
③割引クーポンに敏感。紙のクーポンをすべて保管しておき、それをレジで広げて、そのとき使えるクーポンを従業員に選んでもらうというケースが多い。
ところが、高齢者版アプリの評価版では、このような3つの消費行動を取ろうとすると、操作が複雑になり、うまく使いこなせない高齢者が出てきしてしまった。開発チームはこの問題を解消するため、高齢者版アプリを大幅改良した。
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また、「高齢者は一度身につけた習慣は変えない人が多い」という事実も、改良のポイントとなった。たとえばアプリを開き、コーヒーのクーポンがもらえるコーナーでは、連続7日間アプリを起動するとコーヒーの無料クーポンがもらえる仕組みを取り入れた。これにより、高齢者はKFCに行かない日でもKFCアプリを開き、クーポンを取得してくれる。これがしばらく続くと、高齢者はKFCのアプリを開くことを日課にしてくれるようになる。
「まっとうなリサーチ、まっとうなデザイン」という印象を受けた。文章を読む限りだと飛び道具はないよね。実直ですばらしい事例に思える。もちろん、年齢によらず特性の個人差はあるんだろうけれど。
日本で、こういうふうにシニア向けアプリを別につくってグッドな成果を出している事例ってあるのかな。