上長に対する「◯◯していいですか?」を減らす
ぼくはなるべく減らすようにしていて、今のところ「これがよさそう」と思っている、というお話。
たとえば「◯◯の 2 万円は経費にしていいですか?」というやつ。ちょいちょいあるシチュエーションだと思う。
まず、自分はどう思うのかを考える。会社がどうとか抜きにして、自分個人としてそれの価値はどれくらいだと感じるのか。それに 2 万円を払うのは高いのか安いのか。最初は個人として考えてみる。続いて、会社にとってのメリットやらリスクやらを一通り考えてみる。「これで採用活動にプラスになるなら安いもんだよな」とか、そういうの。
自分ひとりで考える場合、今回想定するようなほとんどのケースでは 10 分も経たずにすぐに思考の飽和点に達するので、時間をかけすぎずに「だいたいこんなもんじゃろ」となった時点で自分の考えをまとめる。 まとまったら上長の耳に入れに行く。このときの自分ルールは「◯◯していいですか?」の代わりに「◯◯したいです」「◯◯で進めようと思います」と伝えること。自分がベストだと思う選択はこれです、を持っていく。自分はここまでは考えましたよ、ここまでは考えられますよ、を共有する。
このあとの展開には分岐がある。
パターン A は「はーい」「じゃあそれで」とそのまま通るやつ。このパターンになったら、自分の判断は上長の判断と大きなズレがなかったな、よしよし、以降も同種の判断は自信をもって作案して持っていけばよさそうだな、となる。自分がベストだと思う案が通る。やりとりも最小になるのでスムーズに仕事が進む。気分がいい。
パターン B は「こうしてほしい」あるいは「もっとこうしてほしい」と、別案や改良案が提示されるやつ。前提として、ぼくの上長は「ぼくより処理能力が高い」「ぼくより有している情報が多い」の少なくともどちらかは満たしている (だいたい両方を満たしている) ので、フィードバックには納得感がある。自分の持ってきた案にはなにが足りなかったか、この時点でわかる。「たしかに、そっちの方がいいですね!それで進めます」と仕事を前進させ、ぼくは新たな視点を得て次に進む。
どっちのパターンでも、なんにせよ仕事は進むし、デメリットはない。強いて言えば先に自分で考える分のコストがある。そこを大きくしすぎないことが大事。
「自分の頭で考える」は、経験値を稼ぐ上でとても有効なので、考えていいチャンスがあればどんどん活用していきたいと思っている。
この習慣を続けていくと、だんだんと上長の判断をエミュレートできるようになっていく。これは自分の立場が変わることへの備えにもなるだろう。ずっと上長に「いいですか?」と判断を任せていたら、自分がその立場になったときに、急に自分で決めなきゃいけなくなる。大慌てで判断ロジックを実装していくことになる。その立場になる前から、ある意味でちょっと背伸びして判断ごっこを繰り返しておくことで、いざその立場になったときに慌てずに済むだろう。
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こうして読んでみると、数年前からずっと同じことを言っている…。