テレビという言葉の守備範囲
テレビは、テレビジョン(英: television)の略称であり、テレビジョンは、映像と音声を離れた場所に送り、再現するしくみ。光学像を電気的な信号に変換し、無線または有線により伝送し、テレビ受像機で映像として再生する通信方式。光学像および音響を電気信号に変換し、電気的な波の形で有線もしくは無線で離れた場所に伝送し、それを光学像および音響に再変換する電子的なシステム。TVと表記することもある。2番目の意味として、その受像機も指す。3番めの意味としてはコミュニケーション媒体としてのテレビジョン、またテレビジョン産業を指す。
テレビ受像機(テレビじゅぞうき、英: television setあるいはTV set)とは、テレビジョンの受信用の機器。テレビジョンの映像を画面に表示しスピーカー類から音を出す。テレビ受信機、テレビジョン受信機(television receiver)ともいい、略称で単にテレビやTVともいう。
テレビゲームは、主に一般消費者向けの「テレビゲーム機」によるコンピュータゲームを指す用語。テレビ受像機をディスプレイとして使うことからできた和製英語で、英語では一般的にビデオゲーム(video game)と言われる。
語源からすると tele-vision で「遠くの映像」みたいな意味がはじまりか。テレビ局が発信する映像を離れた場所においても再生できる、ってのが革命的だったのだろう。 テレビ受像機のことも「テレビ」と呼ぶようになっていった。その流れで、テレビに映して遊ぶファミリーコンピュータのような家庭用ゲーム機、およびそこでプレイされるゲーム作品を「テレビゲーム」と呼ぶようになった、と。この時点で「遠くの映像」は関係なくなっている。眼の前にあるゲーム機が出力した映像を表示しているから tele- 成分が失われている。 テレビ番組を録画して家の中にある記録媒体に保存して、それを再生するときも tele- ではない。
最近のテレビ受像機はインターネットに接続していて YouTube や Netflix の映像を再生することもできる。これは、遠くのサーバから映像をストリーミングで受信して再生しているから tele- 感がある。ここにきて本来の意味を取り戻しているのがおもしろい。
こうしてみると、今となっては「遠さ」は別に重要な要素ではなくなっていて、ただの映像出力装置なので「モニタ」や「ディスプレイ」と呼ぶのが適切な状況に思える。