キャンセル・カルチャー
From 一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態(ベンジャミン・クリッツァー) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)
ピンカーに対する公開書簡でも行われたような、著名人の過去の言動やSNSの投稿を掘りかえして批判を行い、本人に謝罪を求めたり地位や権威を剥奪するように本人の所属機関に要求したりするような振る舞いは、欧米では「キャンセル・カルチャー」と呼ばれて問題視されている。
また、社会問題に対する意識が高い=目覚めている(woke)若者たちのことは「ウォーク」と呼ばれてもいる。キャンセル・カルチャーは特にウォークたちの間で広がっており、2019年にはオバマ元大統領も懸念を表明した。
「もしわたしが、あなたが物事を正しく行なわなかったり間違った動詞を使った、とツイートしたりハッシュタグを付けてシェアしたりすれば、わたしはいい気分でくつろぐことができる。わたしの意識がどれだけ高いか、あなたに対して示すことができたからだ」と、オバマは皮肉った表現をしている。
キャンセル・カルチャーと同じくウォークたちの常套手段となっているのが、問題視されている人が意見を表明する機会や場所を奪う「ノー・プラットフォーミング」という行為だ。
なるほど。「キャンセル・カルチャー」にしても「ノー・プラットフォーミング」にしても、対話ではなく排除を選ぶ方針ということか。多様性を失って種として弱くなりそう、という印象を持った。
気に入らないやつや相容れないやつを排除するの、バトルロワイヤル感がある。次々に理由を持ち出してきては最後のひとりになるまで排除を繰り返しそう。
Woke、ウォーク、ノー・プラットフォーミング
コミュニケーションとは対話が終わったときに自分が変わる覚悟を持っている、そういう覚悟のもとで行われるもののことである