なにか必要だと思ったときは、世界からいつでも得ることができる
海渡まどかさんの最新状況を読んでいて、なんだかジーンときてしまったなあ。 私たちがカミーノの巡礼路で一緒にテントを張って眠った夜、あまり食べ物を持ち歩いていなかった私に、彼は自分が持っている食べ物は何のためらいもなく、持っているだけシェアしてくれた。彼のほかにも何人か似たようなスタイルの旅人に会ったけれども、その全員に共通しているのが、がめつくない、ケチじゃない、という点だった。キャラクターは様々だけど、みんなとても良い人たちだった。
少なくとも今のぼくには、こういう「がめつくない」「ケチじゃない」という生き方がかっこいいものに見える。
同じくここでworkawayをしている50代くらいのイギリス人の夫婦、サラとマークは、2018年に家を売り、家財はチャリティーに出したそうだ。年の8ヶ月くらいをイギリスで何かしら仕事を探して稼ぎ、残りは各地でworkawayをしながら生きているらしい。最後に彼らの言葉を紹介したい。
「私たちはモノはすべて手放したけど、なにか必要だと思った時は世界(Universe)からいつでも得ることができる。道教に良い言葉があるのよ。『Being, Doing, never thinking.』」
自分は「いつでも得ることができる」って感覚は持てていないよなあ。じゅうぶんな備えがあれば、ようやく他者のために分け与えることができる、って感覚。これはきっと「最終的には、自分のことは自分でなんとかしなさい」と刷り込まれているってことなんだと思う。「自分のことは自分でやるし、他からの助けを期待しない」という価値観が根強い感じ。「もちろん助けるし、もちろん助けてもらう」という考えに変えていけたら素敵なんじゃないか、と想像している。