20代、30代は新たなティーンエージャー
21世紀を生きる私たち現代人は、社会の中で「子ども」という存在を自明であるかのように感じています。しかし、これは人類の歴史や地域を通して普遍のことではなかったのかもしれません。
歴史を学ぶと、こういうのちょいちょいあるなあ。自分が生まれたときには存在したもの、特に概念的なものは、それがなかった時代に思いを至らせるのがむつかしい。
似た話ですが「ティーンエージャー」という単語は20世紀初頭に英語で使われるようになり、近年のマーケターたちによって名付けられ、発見された人々だといいます。
ふむふむ〜。
さて、いま寿命が伸びつつある先進国で起こっているのは、20〜30歳という新しい社会階層の出現なのではないでしょうか。これはリンダ・グラットンの「LIFE SHIFT」にあった話なのですが、この人生の新しいフェーズには、まだ名前がありません。私はその特性と、自分がいるスタートアップ業界の語彙から、人生の「シードステージ」と仮に呼びたいと思います。実際、スタートアップのシードステージと、いま20代の人がやるべきことは似ていると思えるのです。
水泳選手のように20代前半がピークのようなキャリアもあるでしょうが、一般的な仕事でいえば、ほとんどの人は70歳とか80歳まで現役となることでしょう。この長いキャリアの中で、どこに身をおいて何をやっていくのかということを、20代前半の入り口だけで決めるのは、もはや現実的に思えません。「幼児→子ども→ティーンエージャー」という準備期間を経て、1本道の「キャリア」を進んでいくのだという分類は大雑把すぎます。
完全に同意。自分の人生を例に考えてみても、とても一本道とは思えないもんなあ。
キャリアのVSOP においては「20 代は Vitality」ってのがあって、文献によっては「20 代は Variety」と言っているのもあるけど、共通しているのは「可能性が広がっている、なんでもやってみよう」ってことだと思う。選択肢を絞り込むより、広げていくフェーズが 20 代だろうな、ってのはぼくの人生や身のまわりの人々を見ていても、そうだな、って思える。