2020年からのカンファレンス設計について考えること
歴史的に技術カンファレンスとは情報発信と交流の場でした。
前提の確認。
こうなってくると情報の発信の場としてのカンファレンスの立ち位置は微妙と言えるのではないでしょうか。
わかる。
ただし、これも今となってはいくつかの問題があると感じています。情報を得るために物理的なプレゼンスが必要なくなったのと同じくらい、交流するのにも物理的なプレゼンスの必要性は下がっています。
そうですよね。
これらを踏まえると今後技術カンファレンスに人を集めるために考えなくてはいけないのはその場にいる必要性のあるもの、すなわち多数の人との経験の共有を提供することだと感じています。
「経験の共有」なるほどな〜。
つまりこれまでは発信される情報のクォリティによって参加者を集め、その参加者同士の交流によって参加へのモチベーションを与えられていましたが、現在はそれらがあった上でそのイベント特有の経験を共有できる施策を何か追加していかないと運営が難しくなっていくのではないか、というのが私の考えです。
わかる。
ちなみに経験の共有は以前からもあるMMORPG等のマルチプレイヤーのゲーム等にもコンセプトとして見られましたが、2019年に発売されたDeath Strandingはこのコンセプトをより推し進め、経験の共有をしつつ個々ののプレイヤーの経験もそれぞれのプレイヤー個人だけのものとして特別感を出す、という離れ業をやってのけていると感じています(ゲーマーの方にしかわからない話題ですみません)。
前述した「経験の共有」とは結局「ウケる企画」をきれいな言い方に直しただけのものです。ウケることは大事なのですが、これがプラスアルファであるという認識を失ってしまった時はもはや技術カンファレンスというものではなくなり、ある意味サーカスと同じになってしまいます。