ICT を活用した発音の形成的評価を導入した初修中国語授業の設計,実践と評価
本論文の扱う「問い」
ICT を活用し,学習者への個別フィードバックを伴う形成的評価,複数回の総括的評価は中国語の発音習得にどのように有効なのか?
本論文のここが面白い!
本論文は,ID 理論の ARCS モデルを援用して設計,実践した大学教養課程初修中国語の前期授業の内,特に発音習得に焦点を当てて報告しています.
形成的評価,総括的評価では「LINE」を主に用い,ARCS モデルの C2,S1,S2 を援用した文字中心のフィードバックを行い,効果を検証しました.中国語は声調言語ですので,子音,母音,声調それぞれの習得に対する効果の確認は独自の試みで,本論文の面白い点です.
検証の結果,形成的評価後の声調,子音 ( 舌面音,そり舌音,舌歯音 ),学期末総括的評価は,総括的評価が複数回である場合の全体 ・ 子音 ・ 母音の正答率が統計的に有意に高いことが確認されました.
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