議論の内省を促すリフレクション支援環境―ドキュメントセマンティクスとマルチモーダル情報を活用して―
本論文の扱う「問い」
学術研究ミーティングを起点とした一連の研究活動の内省を促す助言をどのように生成すればよいのか.
本論文のここが面白い!
創造的な議論,例えば研究ミーティングなどで,そもそも準備が不十分で伝えたいことを正確に伝えられなかったり,議論を十分に振り返らないまま,同じような指摘を何度も受けてしまったという経験はないでしょうか?
本論文では,こうした創造的議論を目掛けた準備時の思考活動への内省をも対象に含む,議論文脈に立ち入った助言を生成するリフレクション支援環境を提案している点に面白さがあります.議論のために準備した資料のどこに,どのような意図で,どのような意味情報が掲載されているかを表す「ドキュメントセマンティクス」と,誰が誰を見ながら話している,誰が議論資料のどんな内容を確認しているといった議論時に発現する「マルチモーダル情報」を組み合わせることで,この課題にアプローチしました.
今後は,適応的リフレクション支援が学習者の有意味な内省に資するか?という問いにアプローチしてゆきたいと考えています.是非ご一読いただけましたら幸いです.
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