視線・セマンティクスアウェアな教材の作成・利用・学習プロセス可視化フレームワークの開発
本論文の扱う「問い」
学習者の視線情報から知識の形成過程や度合いを捉え,適応的に支援する情報システム的仕組みをいかに実現するか?
本論文のここが面白い!
本論文では,「教材画面上の視線行為」を「注目する知識の意味内容(セマンティクス)」に対応づけて計測可能な「視線・セマンティクスアウェアな教材」を着想し,これを作成するための教材オーサリングシステム,学習時の視線計測システム,そして視線計測ログに基づき学習プロセスを概念レベルで可視化する視線情報可視化システムを新たに提案しています.
開発したシステムを用いた動作確認の結果,統合的な理解の過程や,情報の不整合により生じた認知的葛藤の解消を試みたと解釈できる学習者の視線行動が観測され,認知レベルの学習分析・支援への利用可能性が示唆されました.今後,計算機による認知的な学習分析と,メタ認知的刺激を与えることによる学習支援への応用を目指しています.
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