精神障害領域作業療法における治療的態度修得のための熟考の機会を設けた授業設計と効果検証
本論文の扱う「問い」
事例に対する熟考の機会を追加した改善後授業は,改善前授業より,学生の治療的態度修得に効果的か?
本論文のここが面白い!
精神障害領域の実習においては,精神障害者への否定的なイメージが,学生の自発的な取り組みを鈍らせ,対人面での問題が露呈することが多いことが報告されています.そのため,本研究では,作業療法学生を対象とした授業に,実習で必要となる臨床思考過程を経験する課題および臨床技能を経験する課題を設けました.さらに,翌年の授業では,事例に対する熟考の機会を追加する改善を行い,不適切な感情に左右されず変容しにくい治療的態度育成の効果を狙いました.その結果,改善後授業は,改善前授業より効果的であり,精神障害者に対する治療的態度の修得に有効であることが示唆されました.https://scrapbox.io/files/678862af73607acb444eeb91.png