欧州委員会のDigCompに準拠した高校生版デジタルコンピテンシー自己評価尺度の開発
本論文の扱う「問い」
高校生が,デジタル社会で求められるデジタルコンピテンシーと自らの現状のギャップを捉え,自らの課題を把握するための自己評価方法としてどのような尺度が提案できるのか .
本論文のここが面白い!
わが国の学校教育では,情報活用能力というコンセプトを用いて情報教育が行われていますが,本研究は,そこに,国際的なデジタルコンピテンシーの枠組みである欧州委員会の DigComp の概念を導入することで,わが国の情報活用能力に欠けている要素を,生涯学習の観点から加味して自己評価尺度を作成したところに特徴があります.自己評価尺度を bifactor モデルとして作成したことで,尺度に含まれる全項目から算出された得点と,下位尺度ごとに算出された得点を別々に利用できます.全項目から算出された得点を見ることで,自分のデジタルコンピテンシーを総合的に把握するとともに,5 領域ある DigComp の領域ごとに算出された得点によって,自分の強い領域・弱い領域を把握できます.
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