患者対応スキルの獲得を目的としたブレンド型シミュレーション演習の設計
本論文の扱う「問い」
病院実習で必要な患者対応を学ぶための学内での授業について,どのように設計するか,またその授業に対して学生はどう感じて,どの程度その技能を獲得できたか.
本論文のここが面白い!
医療職のなかでも,これまで患者に深くかかわる機会が比較的少なかった臨床検査技師ですが,医療環境の変化に伴いより直接患者さんに対して検査や検体の採取を行う機会が増えています.学生の病院実習でも実際の患者さんに検査業務をする機会があり,検査手技に加えて患者接遇を含む,適切な対応が求められています.ただ歴史的に正規のカリキュラムでそのような学習が少なく,実践の報告もあまりありません.そのためまず授業設計にあたり,最終的な患者対応の獲得までにできなければならないことを学習成果の5分類で細分化しました.それぞれに目的や評価方法などを定め,やる気をうながすARCSの視点も取り入れ,全体をeラーニング(知識をきちんと理解する過程)と実技(ロールプレイによる実技と模擬患者による検査の実施)のブレンド型演習として学習方略を組み立てました.その結果,学生のやる気を促し,患者対応技能の獲得に有効であることが示唆されました.