大学生のeヘルスリテラシーの違いによる情報探索行動の特徴と批判的思考態度の役割
本論文の扱う「問い」
e ヘルスリテラシーの違いにより情報の探索行動と評価方法にどのような違いがみられ,批判的思考態度はどのように関係しているのか.
本論文のここが面白い!
インターネット上の健康や医療に関するさまざまな情報から信頼できる確かな情報を選んで自分の健康維持・増進のために適切に活用するスキル,e ヘルスリテラシーには,必要な情報を探し出すための適切なリソースの選択および検索方法の知識や情報抽出力であるデジタルリテラシーのスキルと,得た情報を批判的に読む能力である批判的リテラシーのスキルが必要不可欠です.
そこで本論文では,大学生を対象として,次の二つの目的を達成するための研究を行いました.一つ目は,e ヘルスリテラシーの指標である eHEALS(日本語版)が高い人と低い人では,実際の情報探索行動やサイト評価方法にどのような違いがみられるのかを分析し明らかにすること.二つ目は,これらの行動に批判的思考態度が関連しているのかを明らかにすることです.
これらを明らかにすることで, e ヘルスリテラシーを高めるためのロールモデルを示すことができると考えており,将来的にはリテラシー教育の改善につなげることを期待しています.