プログラミングの機能的階層構造の学習環境における習熟度を考慮した適応的フィードバック機能の評価
本論文の扱う「問い」
下位問題が上位問題に包含される問題系列において,下位問題の習熟度で表現される学習者モデルの導入および適応的支援は学習に有効か?
本論文のここが面白い!
本論文は,これまで本誌に掲載されてきた成果を発展させ,学習者モデルを導入することで適応的フィードバックを目指したものとなります.学習者モデル自体は,過去の問題で支援を要したか否かの二値で問題の習熟を表現する単純なモデルですが,内部にある問題系列で学習者が扱う解法を網羅的に表現することで,習熟不足の問題がある学習者が問題に誤ったときには習熟不足が原因(IPS と定義)であると判断し「習熟不足の問題を振り返って復習を促す」,習熟不足のない学習者には問題解決に必要なリソースの不足が原因(IRL と定義)と判断し「問題解決を一歩進める手がかりを与える」ことを可能にしています.
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