コロナ禍の大学生活に対して学生は何を振り返ったのか?̶教育・学校心理学の講義で学んだ知識を用いて̶
本論文の扱う「問い」
コロナ禍での学校生活を生きた教材として,その経験をどのように振り返るのか?
本論文のここが面白い!
(1) コロナ禍における学習環境の変化を単なる経験として終わらせるのではなく,自ら学ぶ力の育成を重視した問題解決型の能動的な学習における“生きた教材”として活用することを目指しています.(2) 新たな学習環境での学びを余儀なくされた学習者を,a. 新たな学習環境を拒絶する者,b. 新たな学習環境を能動的な解釈や把握なしに受け入れる者,c. 新たな学習環境の利点や欠点を分析したうえでそれに適応しようとした者,d. 新たな学習環境の利点や欠点を分析し適応しつつも学習環境を創り出そうとした者に分類しています.(3) 上記(2)のc およびd のような学習者を育成するために,「学習環境の利点・欠点を知り,学習環境に適応した学びを遂行する,もしくは,学習環境を変更する力」(環境適応力)に対する学習支援を目指しています. (4) 経験学習の内的プロセス(内包的変換の過程)に即して,コロナ禍の大学生活を振り返るレポート課題によって,学習環境の変化を振り返る機会を創出し,専門分野の知識の教授によって,学習環境の変化への適応に関する概念化を支援することを目指しています.
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