オンライン学会における探究の共同体支援のための学習環境デザイン
本論文の扱う「問い」
探究の共同体に基づく学会のオンライン集団視聴環境は学びの支援の場になるか,その認識に関連のある要素はなにか.
本論文のここが面白い!
COVID-19 の影響で学会もオンライン化されました.大学院生が仲間らと学会に参加し,インフォーマルなコミュニケーションをとりながらオンライン学会に参加すると相互作用からの学びが得られるのではないかと考え,「探究の共同体」に基づいてオンライン集団視聴環境を設計しました.本環境はコミュニケーションスペース Gather,コラボレーションツールMiro,オンライン集団視聴参加のしおり(PDF)で構成されます.参加者はオンライン学会と並行して本環境にも入ります.実践の結果,本環境は仲間内のインフォーマルコミュニケーションにより,共に参加する感覚を与え,意見交換,情報共有の場となり,学びの深化を促す可能性があると導かれました.今後の課題として,参加の目的が達成できるようにして,統合・解決の段階まで認知的存在感が高められるように,教授的存在感を強化する方法を検討します.また,探究の共同体がインフォーマル環境に適用される事例は多くありませんでしたが,その適用可能性が示されたことも大きいと考えます.
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