マイホーム山谷
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末並 俊司著
出版社 : 小学館 (2022/4/26)
発売日 : 2022/4/26
言語 : 日本語
単行本 : 245ページ
ISBN-10 : 4093888574
ISBN-13 : 978-4093888578
quatation
何かを抱えながら、その癒しを求めて事業を始めてはならないのかも。自分の幸福を求めるのは人間の性である。しかしながら、その先に全体の幸福が見えているか、ピンときた時に盲目的な瞬間はあるのだが、ちょっと引いて俯瞰した感覚も大切なんだろう。そして、過去の自分を赦す、自分自身との対峙は人間関係を構築していく上で重要な前段的プロセスの一つである。
心を育む夫婦、家族。熱狂的は危険だ。いや、それでも良いのかもしれないが、長続きはしない。自分がどこに、何に踏み跡を残すのか、辛くなった時に還る場所・森(杜)を用意しておくこと。人間関係のドラマは側から見ると興味深い、でもこれが自分の身に起きたら、、と仮定するとちょっと怖い。そしてそうならないと100%否定することもできないのが自分という人間。繊細な気質の中で綱渡りをして生きているが、いつでもそれは崩れるし、その中でもサバイブする生き抜く力を日々日々育んでおこう。
この登場人物の山本さんのように、天使と悪魔が同居して二面性が出過ぎてしまうのなら、私は中途半端でも一面で生き抜きたい。それが自分らしさなんだろう。バカヤロウ、と思ったことに素直に「バカヤロウ!」と言える人間と人間関係を。それで構築できる人でありたい。山本夫妻は共依存的な中で、きぼうの家を立ち上げ、その打ち上げ花火が空高く舞い上がると同時に夫婦は崩壊した。身の丈を超えてしまったのかも。自分のペースを肌感覚で感じながら、地に足をつける。自立と自律。それができてこその山本さんがこの本の最後で述べた「ファミリー(家族だけでなく、繋がっている仲間たち)」なのだと感じた。