1万人を見てわかった起業して食える人・食えない人
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松尾 昭仁、日本実業出版社
目次
第1章 起業して食える人の「思考法」
第2章 起業して食える人の「お金の使い方」
第3章 起業して食える人の「時間の使い方」
第4章 起業して食える人の「勉強法」
第5章 起業して食える人の「働き方」
第6章 起業して食える人の「人との関わり方」
要約と感想レビュー
成功者はお客様の希望を聞く
独立起業して、10年生存率は1割以下と言われています。起業コンサルタントとして多くの起業家を見てきた著者の印象も、成功できる人は限られているようです。独立起業して最初のハードルは、継続して売上を上げ続けることでしょう。起業した人は、まず売上を上げることに注力することが重要です。 成功している人は、まず相手の希望を聞くという。お客様がほしいものを提供できなければ、売れるはずがないからです。そして、売上のための商品開発と営業に注力するために、経理やHP制作などできないことは外注しましょう。
著者の感覚では、起業で成功している人は、仕事に結びつかない飲み会には参加しません。そして名刺交換をしたら、次に会う場を提案するなど、次につながるアクションを起こしているというのです。
できないことは切り捨てる・・苦手な仕事に時間をかけているヒマはありません(p36)
成功者は成功している人に相談する
どんなに能力があっても、どんなによいアイデアがあっても、独立起業は100%成功するものではありません。だからこそ起業に成功している人は、成功の確率を上げるためにやれることはやり尽くしているという。
それは、成功している人に相談すること。常に高い基準を目指し、すべての時間を投入すること。本を読んで、よさそうなアイデアがあればやってみること。成功する起業家は、たとえ体調が悪くてもはってでも仕事をするという覚悟があるというのです。
もちろんサラリーマンのようにお客様の言うとおりに仕事をする一方で、自分なりに考えて新たな提案もします。それで信頼を得て、継続的な発注につながるのでしょう。
それを楽々やっている人に相談する・・独立してすでに稼いでいる人に相談をします(p130)
成功者は礼儀正しく図々しい
食える人は「礼儀正しく図々しい」という言葉が印象的でした。お客様に合わせつつ、言うべきは言うことも大切なのです。著者がこの本の中で紹介している経営コンサルタントは面談して、共感できない場合はサポートを断っているという。
このように独立起業すると、会社員とは違った常識の世界を見ることになるのです。サラリーマンは八方美人であることが出世のコツですが、起業家は2割のお客様に好かれれば、喰っていけるのです。松尾さん、良い本をありがとうございました。 引用
・自分で考える時間を半強制的につくる・・1人で「考える時間」をつくる(p93)
・借金は信用・・銀行からお金を借りて、着々と返済していく(p68)
・社長より働く人はいない・・自分の半分もやってくれたら十分(p183)
著者経歴
松尾昭仁(まつお あきひと)・・・起業コンサルタント。出版プロデューサー。ネクストサービス株式会社代表取締役。父方の祖父は戦前、満州にて百貨店、自動車販売会社を経営。父は40年続く建設清掃会社の創業社長という起業家の家系に育つ。大学卒業後、業界大手の総合人材サービス企業を経て、コンサルタントとして独立。自身が企画し講師を務めるビジネスセミナーの参加者は延べ1万人を超え、その中から500名以上の各種講師、200名を超えるビジネス著者を世に送り出す