脳をオフにせよ 仕事も人間関係もうまくいく集中術
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『脳をオフにせよ』
マルク・ティッヘラー、 オスカル・デ・ボス・著 児玉修・訳 日経BP
本日ご紹介する一冊は、オランダで10万部を突破した、話題の仕事術本。スマホやSNSで集中力が削がれがちな現代人に贈る、「集中力の教科書」です。著者は、心理学者でベストセラー作家のマルク・ティッヘラー氏と、ビジネス研修会社「フォーカス・アカデミー」の創設者、オスカル・デ・ボス氏。科学的に明らかになった、集中力を削ぐ行動と、集中力を高めるためのメソッドが紹介されており、ビジネスパーソンは、基礎知識として押さえておくといいと思います。
GTDを始め、これまでに紹介されている時間術、仕事術のエッセンスも入っていますが、いくつか新たな知見が紹介されており、個人的には大変勉強になりました。
本書によると、われわれの集中が奪われる要因は、以下の4つ。
1 刺激が少なすぎる
2 内部刺激が多すぎる
3 エネルギーが不足している
4 外部刺激が多すぎる
マルチタスクはいいけれど、タスクスイッチングはまずい、タスクの難易度を変えることでノルアドレナリンの量をコントロールできる、タスクをグループ化することでタスクの切り替え頻度を減らすなど、仕事のヒントが満載。チーム全体の生産性を上げる仕組みについても書かれているので、マネジャーは読んでおくといいでしょう。読書ノウハウについても、いくつか見逃せない知見が紹介されていました。
<電子画面で文字を読むと読書速度が平均25%低下し、集中力を維持するのが難しくなる>
<読書中に、その本に記されている情報を記憶させようとするだけでも、タスクを切り替える必要があります>
<完了できないタスクは始めない>
意識が分散しがちな現代において、なぜ細切れ完結型の本が売れているのか、わかる気がしますね。効果的な休憩の仕方、創造性を高める方法についてもコメントがあるので、関心のある方は、読んでおくといいと思います。
引用
集中が奪われる4つの要因
1 刺激が少なすぎる
2 内部刺激が多すぎる
3 エネルギーが不足している
4 外部刺激が多すぎる
研究によれば、現代人はパソコンで作業するとき、1時間あたり80回も注意の対象を切り替えています。2004年では、この回数は24回でした。私たちが集中力を保てる時間は、急速に縮まっているのです
"今この瞬間に起きていない何か"について思いを巡らせることができるのは、私たち人間が持つ優れた認知能力だといえます。これは、ヒトとほかの動物を区別する大きな特徴の1つです。しかし、代償もあります。ハーバード大学の研究によれば、マインドワンダリングは私たちを不幸にします。それは「今この瞬間に意識を向けること」とは正反対の行為であり、一緒にいる相手とも深いつながりを築きにくくなってしまうからです
私たちの平均的な読書速度は毎分約250語で、思考速度よりもかなり遅いペースです。読んでいる文章が退屈だと感じたら、脳がほかのことを考え始めるのも無理はありません。なにしろ、脳には余力がたっぷりあるのですから。人間の平均的な会話速度は毎分125語。これは、思考速度をはるかに下回っています
タスクを簡単にしたり、難しくしたりすることで、体内で分泌されるノルアドレナリンの量は変わり、結果として私たちの集中力も変わるのです
電子画面で文字を読むと読書速度が平均25%低下し、集中力を維持するのが難しくなる
マルチタスクとタスクスイッチングの主な違いは、サブタスクに選択的注意を向ける必要があるかどうかです
読書中に、その本に記されている情報を記憶させようとするだけでも、タスクを切り替える必要があります
タスクの切り替え頻度を減らす最も簡単な方法は、タスクをグループ化する方法
ToDoリストの未完了の項目を減らすことに意識を向けてしまうと、重要なとではなく、簡単にできることからやろうとしてしまう
完了できないタスクは始めない
休憩しているとはいえ、ユーチューブを見たり、スマホの画面をスクロールしたりすることは、新しい情報を吸収しているのと変わりありません
緊急度の高い重要なメッセージが届く連絡手段を1つに絞り込む
◆目次◆
著者による序文
はじめに
第1部 「選択的注意」の重要性と、集中力低下の4大要因
第2部 深い集中、創造性、可能なときにコントロールすること
おわりに
謝辞
訳者あとがき
関連用語集
原注