女だからできたこと
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出版社 : budori; 初版 (2015/10/14)
発売日 : 2015/10/14
渡邊 智惠子 (著)
日本ではじめてオーガニックコットンの輸入をおこない、日本にオーガニックコットンを広めた株式会社アバンティの創業者、渡邊智惠子の半生記。
引用と気づき
よきことを思い、よきことを行う
お金に愛情を託す仕事をする
私にとっては清里の地域づくり。ドキュメンタリー映画『世界が食べられなくなる日』の映画監督から「お金を武器にしなさい」と言われたのを思い出した。
社会問題・社会課題をビジネスによって解決する
愛のあるお金の使い方とはビジネスで社会貢献をする
他の人がやらないことをやる
顔の見える生産者と消費者の関係を構築する
コミュニティの中での自給自足なくらしのあり方を探求する
衣食住を自給できるコミュニティを地域でつくる
ボランティアと良心、持続可能性のバランスを取る。気持ちだけでは続かないこともある。特に人を巻き込むなら。
本業でしっかりと儲けこと。愛のある投資を行い、事業をつくる。
時代の流れを読む
環境が変わることで人は生まれ変わる。自分の使命・天命に気づく
「そろばん」と「理念」のどちらも大切である。
夢とそろばん
理念が先にあってそろばんを後から身につけるでも、そろばんが先でしっかり稼いで理念を育む・気づく、でもOK
お金の捉え方を変え、愛のある使い方をすること。しっかり儲けること。それを社会に還元すること。お金とは持ち主の使い方・捉え方によって如何様にでも変化する生き物である。現代社会ではそれとどう向き合って、主体的にお金を動かすこと。そうしないと、お金に動かされる歯車に飲み込まれるリスクが高い。
ソーシャルビジネスは慈善事業ではない。(p194)
利益を上げないと人を雇えない
思いをカタチにするには、その思いが高く強くなければならない(P199)
明朗・素直・感謝
利益の60%を会社へ(内部留保)それ以外は社員に分配する「業績連動賞与」を仕組み化する。
感想
「理念」と「そろばん」
この本は私にとって、お金との向き合い方を変える指南書だった。
「金儲け」。この言葉には嫌悪感があった。でも崇高な理念だけでは、今の世の中は変わらない。目の前の現実を変えるには、お金をうまく活用すること。
3年前、清里でエコツーリズムを始めようと研修を受けた時に師匠から「しっかり儲けることが大切だ」と言われ、その時は違和感があった。お金に対する違和感というか嫌悪感。5年前に大学の教員を辞めて、清里に移住し無職になった。そして、山森里海を繋げて、”人間と大地の再生と共生”をテーマに掲げ、はだしの活動をはじめた。理念は清く高く強かった。でもそろばんは全くできていなかった。「理念」さえあればどうにかなる、お金は後からついてくる、そんな淡い期待を持つ自分がいたのだ。
研究における資金調達は、研究費を獲得すること。補助金を引っ張ってくることに近い。だから移住当初は、自己資金が乏しいなら補助金で、と考えていた。補助金に頼ると理念が補助金寄りになる。特に行政関係の補助金は使い道も制限が多く融通が効かない。
「これを続けていると、やりたいことから少しずつズレていくかも。。。」
結局、稼げないと「理念」の実現に全く近づいていかないのだ。
移住後に妻から勧められて習得した整体の技。自分がスジが良いのは感じていたが、開業当初はやる気を出せず、予約は最小限に留めていた。「本業ははだし、整体は副業。でも稼げない・・・。」そんな私の想いとは裏腹に、整体の顧客は口コミだけだったが、ある時からうなぎ上りに増え始める。難しい症例の方が次から次へと現れる。私の使命の一つは整体なのだろう。
収入が安定してくると、はだしの活動にもゆとりができた。お金への執着がなくなってくると
「手と足で稼ぐ人間です」自己紹介を最近は変えている。