20250323
https://gyazo.com/b22dada0bdec8c7f311f6bbf103c50f4
呪に続いて読んだので、東雅夫氏による旅なんだという構造の理解が先にあったので、一体どんな並びを魅せてくれるのだろうか!? と大変ワクワクもんであった のっけから本筋から逸れるんだけど、泉鏡花がオッサンだということに人生30数年かかってようやく気付いた 俵万智的な感じなんだと勝手にカテゴライズしてたんだけど全然違った..... 「幼い頃の記憶」な〜んか、自分にもこういう異性がいたような気もする、みたいなムズ痒い感じだった 緑衣〜は蜂が人間に化けて出るやつで、鯉は(恋だけに....)オトコに対しては化けて出ないのだけど(しかし、モロに獣姦的な描写があってコレはセーフなんか?? とやや不安になるレベルだった)女房に対して化けて出るというパターンで
続く川端康成の「片腕」はむちゃくちゃフェティッシュな作品というかなんというか.....もはや異種とかでもなく、腕と乳繰り合うという意味不明なあらすじなんだけど、なぜかそれが川端の文章力によるものなのか、解説がちゃんとあるからなのか、割とスンと入ってきはするんだけど、最後の最後まで「コレは一体何を読まされているんだ!?」という奇態な話だった そして....香山滋の「月ぞ悪魔」はもういかにも見世物小屋的な、デル・トロのナイトメア・アリー的な、腹に夫を外科的に縫合された女を好きになっちまった男の話で、オレはなぜか縫合されちまう男の方に感情移入してしまうのだけど、好きな女の腹に縫い付けられるという退廃的な愉悦みたいのを少し感じるし.....この辺にしときますか そして一番楽しみにしていたのが江戸川乱歩の「押絵と旅する男」で、先に駕籠真太郎版の押絵を読んでいるので、オリジナルはどんなだろう?とおもってたのだけど、老紳士の語りで覗きからくりの中の女に惚れちまった男が自分をミニチュア化することで本願を為さんとする話なのだが、ここで舞台となるのが凌雲閣で、この時期の文学を読むとちょくちょく現れるのがこの凌雲閣で、今ではもうないが、当時の人々にどのように受容されていたのか〜みたいのがここでもひとつ垣間見ることができて、幻の閣の輪郭がまた少し見えたような気がした 先日新潟に行った際に、押絵の言及もある覗きからくりの博物館?みたいなやつがあって、行きたかったのだけど、スケジュール的に断念したってのがあって、その博物館が編注で言及されていたので「やっぱりどうにか強行して行けば良かった!!」と後悔した とはいえ活弁士付きの興行がパンパンやってるわけじゃなさそうなので、できればうまいタイミングで行けたらいいなとおもった 押絵では無機物に対する恋なわけだが、最後を飾るのは中井英夫の「影の狩人」で、BL!!!!!!!!!!! 衒学的な嗜血症の青年と夜な夜な逢瀬を続けるという話で これはなんか講談とかでかけてたりしないのかな?歌舞伎でもオモロいんでは?とおもったりした 出典は雨月物語よりだそうだが、他の話も読んでみたくなった 損得野郎とダチになってもしゃーねえ!的なニュアンスなのかな〜と理解はした ところで、余談オブ余談なんだけど、確か影の狩人だったかな....? でオーロラの東さんの解説で「極光とも」「語源はローマの曙の女神」と書いてあって「り、リーリヤさん!?!!!???」と変なスイッチが入ってしまった 「「「はっ!!!!!もしかして極光って太陽フレアこと紫雲清夏に対する!!!!!?????」」」 そっか.....オレたちは紫雲葛城というオーロラ.....天体現象.......宇宙を......この地べたで見上げているんだな........(←?)