西洋の敗北 聞き終わった
新自由主義とグローバリゼーションによって国民国家内に産業的空洞化が進行しており、特に1次産業や2次産業の衰退は中間層の崩壊を意味していて、周縁としての西洋である我らが日本やドイツはギリで踏み止まっていたが、我が邦では特に小泉以降の新自由主義の受容を機にだんだんそっちに寄っていってしまったんだろう んで、どうなったとしても人間はメシを食って糞を垂れるワケで、全員が全員「付加価値的産業」に興じていたのでは国は成り立たねえんだぞと
そして、教育によって人口の(トッドのいう)識字率が向上すると、産業の構成として3次産業が偏重になるよね、と
本書で盛んに連呼される「ニヒリズム」だが、自分の理解としてはニーチェ的な虚無主義で、これを乗り越えることこそが末人ではなく超人になるための道なのだ、という解釈なのだが、要するにこれは社会に末人が跋扈しているということを言いたいのかなあ? その極地としてトランスジェンダーの話があるようで、自分は当事者でもなんでもないので滅多なコトは言えないが、ないものをあると現実逃避?認識?できないのがニヒリズムの症状なのだと 同じスキームでソ連崩壊後のロシアは西洋のように自由民主的な社会になる、と信じていた人々がクリミア併合の時にも結局腰が引けていたし、軍事侵攻の際にも「エスカレーションリスクを恐れて」軍事介入しなかったワケだが、やはりそれもクレムリンからある程度見透かされていたんだろう そして、双方の誤算はウクライナが「持ち堪えてしまった」コトで、ロシアとてかつての大祖国戦争の頃のように大規模な動員はできないワケで、なるべくコスパよく(実際クリミアという成功体験もあったし)「特別軍事作戦」を畳もうとしたら失敗しちまって〜と 一方の「西洋」社会からしてみると、聞き飽きた「戦後の国際社会秩序への挑戦」に屈するワケにはいかないが、かといって決定的にウクライナを勝たせるコトもしない、という非常に残酷な意思決定がなされていて〜と
当時、サハリンの権益を巡ってどうこう話があって、結局どういう決着をしたのかは知らないが、今となっちゃあ鈴木宗男の主張はある程度はスジが通ってたんやなあと少しおもう また、プロテスタンティズムは己が聖書を読むことをドグマとしているそうで、必然的に教育に力が入れられるのだが、それこそが自己破壊的な仕組みで、信仰によって道徳を担保しているとその信仰が壊れると道徳まで壊れてしまうのだと ここらへんが、異端者の家をみててもおもったんだけど、個人的には信仰と道徳は別っていう認識で生きてるので、宗教が壊れて世俗化したらそこまで壊れてしまうモンなん?と素朴に思ってしまう それこそ、異端者の家でも「モルモンは元々一夫多妻制を是としていたし〜」などと言及されていたが、当時と今とじゃあ乳幼児死亡率も違うし、価値観も違うのでアレだが、布教という行為を考えると生殖ってのは本当に最強の増殖装置で、言い方はすごい難しいが、だからカトリックや福音派ってのは一定数いるんすね〜.....みたいな...... そして道徳が壊れているからこそ、事実上の寡頭政を受け入れてしまうし、ウクライナとガザに対してのアメリカ様のあからさまな二枚舌が通用してしまう.....のかなあ 歴史として、過去のイギリスの三枚舌外交って同時代を生きてた人々どないなっとんねんと昔からおもってたが、未来人へ向けて書くと、同時代を生きてる人間からしても意味不明だけどどうしようもないんです、って感じです、本当に