低金利政策の目的
金融機関は、強欲で、高利貸ですので、
なるべく高金利で、カネを貸し出して、その利息をタンマリ搾取したいと考えて、ビジネスをしています。
金利と、インフレは相関します。
モノの値段が上がる率を、インフレ率といいます。
カネの値段が上がる率を、金利と言います。
モノの値段が上がる(インフレ率)と、カネの値段(金利)も並行して上がっていく感じです。
現時点で、インフレ率3%で、預金金利が0.2%あるとした場合、
1000万円の貯蓄があるとします。
今の時点で、
1000万円の住宅は、来年には、1030万円になります。
1000万円の預金は、来年には、1002万円になります。
今の時点なら
1000万円の住宅を1000万円の預金で購入できますが、
来年になると
1030万円に住宅が値上がりし、1000万円の貯蓄は1002万円にしかなっていないので、買えません。
インフレであれば、預金が減価していくという感じです。
この場合に、貸出金利が2%である場合に、
1000万円の借入は、来年には、1020万円になります。
今の時点で、借入を行い、
1000万円の住宅をかって、来年、売ると1030万円になりますので、
1000万円を借り入れて、住宅を買って、それを売ると、金利を支払っても、10万円を得することになります。
このような金利を見て、市場は動きますので、
インフレになると、貯金が減価する分、貯金をせずに、必要なモノを買うと想定され、また、貸出金利は、インフレ率に相関して上がっていきます。
>金利が上がる(上げる)ことが景気の上向きになると学んだのですが、安倍政権、黒田総裁はなぜ金利を下げて経済を盛り上げたいという狙いを持ったのでしょうか。
=>インフレになると、貯金が減価する分、預金せずに使う判断をするヒトが多くなり、モノを買うヒトが多くなれば、それは景気が良いということです。
つまり、景気が良くなるとは、インフレになることと相関しています。で、インフレになると、モノの値段が上がるのにあわせて、カネの値段(金利)も上がりますので、金利が上がっていくことになります。
ただ、貸出金利が高くなれば、それだけ、返済がきつくなります。強欲な高利貸は、最大限まで金利を上げようと画策しますので、どんどん、金利は上がります。
借り手は、返済を鑑みて、高金利では借りません。で、あるバランスした金利に収束していきます。
デフレ、ディスインフレ期間中は、モノの値段が上がらず、金利も低くなっていました。
金利が低ければ、それだけ、市中銀行からマネーを借りても、返済が楽なので、資金需要が増えると想定されます。で、景気が上がらない中、企業の投資を増やすために、政府、日銀は、低金利政策を行いました。
が、実際は、金利を低く抑えても、資金需要は増えずに、なかなか企業の投資資金は増えず、金融機関の貸出総額も増えませんでした。
企業は、投資がペイするかを、慎重に判断して、投資を行うので、金利が低いからと言って、事業計画が成立しない場合は、マネーを借りません。
が、コロナ明けで、世界的な供給不足の影響で、日本もインフレ率2%のインフレ目標をクリアし、インフレ率4%まで上がりました。
インフレになると、貯蓄が減価し、必要な消費に、マネーが使われると想定されます。で、企業も、必要な投資には、積極的になります。今、借りて、投資する方が、将来的に、得するという判断だからです。
デフレ、ディスインフレは、市中の企業の投資不足が原因とされていました。なので、低金利政策をして、市中の企業が投資を行うように、促していました。