法学入門書
2024-04-15に、さっと書いたものです。
法学入門書にも、様々なタイプがあります。
それぞれについて、「例」を掲げます。他にも、あると思います。
約束事・読み方書き方系
条文や判例などの法律文章の読み方・扱い方・書き方を短くまとめたもの
道垣内弘人『プレップ法学を学ぶ前に 第2版』(弘文堂、2017年)
興津征雄「法学の出発点としての条文」法学教室451 号(2018年)
教科書の読み方系
法学部・法科大学院の授業で使われる教科書の読み方を指南したもの
大橋洋一『法学テキストの読み方』(有斐閣、2020年)
学び方系
どのように自学自習や共同学習をし、どのように成果を出すかを考えさせるもの
横田明美『カフェパウゼで法学を―対話で見つける〈学び方〉』(弘文堂、2018年)
横田明美=小谷昌子=堀田周吾『法学学習Q&A』(有斐閣、2019年)
リーガルリサーチ系
問いの立て方から始まり、調べ方を指南したもの
京野哲也=ronnor=dtk『Q&A 若手弁護士からの相談 99問 特別編――リーガルリサーチ』(日本加除出版、2024年)
概説系(概括型)
法学の全体を概括的に解説したもの
宍戸常寿=石川博康編著『法学入門』(有斐閣、2021年)
概説系(ほぼ全分野網羅型)
法学のほとんど全ての分野について、それぞれの分野の専門家が案内を書いたもの
南野森編『新版 法学の世界』(日本評論社、2019年)
個別分野の入門書系
特定の法分野の入門書で、初学者でも入っていきやすいと思われるもの
道垣内弘人『リーガルベイシス民法入門 第5版』(日本経済新聞出版、2024年)
和田俊憲『どこでも刑法 # 総論』(有斐閣、2019年)
身近な具体例系
18歳前後の学生が実際に遭遇しそうな法律問題から入っていくもの
山下純司=深町晋也=高橋信行『学生生活の法学入門 第2版』(弘文堂、2024年)
オムニバス先端系
複数の専門家が、それぞれが関心を持っている問題を紹介するもの
政策的考え方系
世の中を良くするために法学を学ぶのであると明確に掲げ、必要なことを一緒に考えようとするもの
森田果『法学を学ぶのはなぜ?』(有斐閣、2020年)
根本的思考系
歴史研究や各国比較や哲学・隣接諸科学に根ざしつつ深い検討に導こうとするもの
瀧川裕英編著『問いかける法哲学』(法律文化社、2016年)
樋口範雄『はじめてのアメリカ法 補訂版』(有斐閣、2013年)
別格の総合系
三ケ月章『法学入門』(弘文堂、1982年)