国立病院機構発注九州エリア医薬品
令和5年3月24日 排除措置命令・課徴金納付命令
公取委命令令和5年3月24日・令和5年（措）第1号・令和5年（納）第1号〔国立病院機構発注九州エリア医薬品〕審決命令集69巻23頁・66頁
「調査協力減算制度が初めて適用された」
合意減算あり、合意書抜粋あり、の課徴金納付命令書
shiraishi.icon合意減算の有無の背景がわかるよう、本件の時系列に即して確認
拙著では調査協力減算制度を「合意減算」と呼び、令和元年改正より前から存在する「順位減免」と4文字ずつで対照的となるようにしている。
違反行為の全期間は令和元年改正施行前
令和元年11月27日に別件刑事事件の臨検・捜索を受けたことを契機として終了（排除措置命令書4〜5頁）
調査開始日前の減免申請は令和元年改正施行前
上記の違反行為の終了時期・終了原因や、下記の表のうち「申請順位に応じた減免率」による
翔薬と九州東邦の順位減免の減免率は、調査開始日前の減免申請とみれば、令和元年改正前の7条の2第11項の規定と一致する。
令和2年12月25日：令和元年改正施行
令和3年11月9日：立入検査の報道
第4位以下の減免申請は令和元年改正施行後ということになる
第4位の順位減免の減免率は調査開始日前（令和元年改正後7条の4第2項・7条の5第1項第2号イ）の規定と一致する。
アルフレッサ・・調査開始日前の4位
第5位以下の順位減免の減免率は調査開始日以後（令和元年改正後7条の4第3項・7条の5第1項第2号ロ）の規定と一致する。
これらについては合意減算が適用されていることを下記の表で確認できる。
翔薬と九州東邦については、下記の表では合意減算に関する記載はない。
令和元年改正前の規定による減免申請を行った者は、令和元年改正法附則6条5項により、令和元年改正で導入された合意減算の申出はおよそできないこととなっている経過措置は置かれていない模様（●解説書未確認）。令和元年改正後7条の5第8項に基づく減免規則14条では、減免申請があった旨の通知から起算して10日以内とされている（念のために書いておいた）。令和元年改正前の規定では、改正後の（合意減算を含めた）全体の減免率と同等の減免率が既に順位減免のみによって認められている、と説明可能なのであろう。
令和元年改正法附則6条5項
５ 施行日前に旧独占禁止法第七条の二第十項第一号（旧独占禁止法第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。）、第十一項第一号から第三号まで（旧独占禁止法第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。）又は第十二項第一号（旧独占禁止法第八条の三において準用する場合を含む。）の規定により事実の報告及び資料の提出を行った事業者の課徴金の額の減額及び課徴金の納付の免除については、新独占禁止法第七条の四から第七条の六まで（これらの規定を新独占禁止法第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。）の規定にかかわらず、なお従前の例による。
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令和3年11月9日 立入検査報道