令和6年度相談事例8〔後発医薬品供給状況等公表〕
#令和6年度相談事例
事案
後発医薬品メーカーの団体であるX協会が、後発医薬品の供給状況を、有効成分別に、公表する。
従来は、品目別に、次のものがある。
後発に限らない団体であるY連合会が公表する供給状況のデータ
X協会もY連合会の会員
特定の事業者が公表する販売数量のデータ
品目が異なっても同一の需要に応えることができる場合があり、品目別でなく有効成分別のデータが必要。今回の取組で、品目別のデータを分析して有効成分別のデータを作り、公表する。
規範（3（1））
8条1号
事業者団体ガイドライン
現在または将来の重要な競争変数に関する目安となるか
共通の意思の形成、競争制限行為、の原因となるか
適用（3（2））
問題となるものではない
ア　正当化理由の要素がある
イ　上記「規範」に掲げた反競争性の要素がない
コメント
規範として、令和6年度相談事例7〔日本種苗協会〕と同等のものが想定されているが、こちら（事例8）のほうが、事業者団体ガイドラインを引用するなど、多めの記載となっている。
31頁3（1）イの下から3行目「このような情報活動が手段・方法となって競争制限行為」の「手段」は、公取委がいう「競争手段」（＝競争変数）の「手段」とは異なる。白石が、「競争手段」と言わず「競争変数」と言う所以である。（異なるものを同じ言葉で呼ばない。）