「より慎重に検討する観点から」
公取委の企業結合事例集や相談事例集で、よく使われる表現。
例えば市場画定について、広い市場画定(当事会社に有利)も可能かもしれないが、そうとは断定はできない場合や、そのような市場については資料入手が難しい場合などに、狭い市場画定(当事会社に不利)をして、それでも違反は成立しない、という結論に至る場合に使う言葉。
使われるシチュエーション(上記の例の場合)
特定の市場画定が「先例」として独り歩きするのを避けたいとき
広い市場画定をして検討を複雑化させたくないとき
上記のように、結論としては違反なしという判断となる、というのとセットなので、「より慎重に検討する観点から」と出てきたら、「この事例では結論としては違反なしとなったな」と予測できる。