資産所得倍増プラン
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/dabiplan2022.pdf
資料置き場 : https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/index.html
2022 年 11 月 28 日、新しい資本主義実現会議にて決定された計画
日本の家計金融資産 2,000 兆円は、半分以上がリターンの少ない現預金で保有されている
年金・保険等を通じた間接保有を含めても、株式・投資信託・債券に投資をしているのは 244 兆円、投資家数は約 2,000 万人にとどまる
家計金融資産に占める現預金の割合が欧米諸国に比べて大きいことは、戦後、企業が銀行等の金融機関からの借入れで調達する間接金融が発展してきたことも一因
貯蓄から投資を実現し、直接金融への転換を推進することは、ベンチャーキャピタルから資金を調達するスタートアップのエコシステムを構築する上でも重要
企業の成長を支えるリスクマネーを円滑に供給することにもつながる
参考資料
新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023 改訂版
資料メモ
目標
投資経験者の倍増
具体的には 5 年間で NISA 総口座数 (一般・つみたて) の倍増 (1,700 万 → 3,400 万)
投資の倍増
具体的には、5 年間で、NISA 買付額を倍増 (28 兆円 → 56 兆円)
その後、家計による投資額 (株式・投資信託・債券等の合計残高) の倍増
長期的な目標としては資産運用収入そのものの倍増も見据えて政策対応を図る
中間層を中心とする層の安定的な資産形成を実現するため
計画の方向性
金融庁の調査によれば、投資未経験者が投資を行わない理由として多いのは次のもの
1. 余裕資金がない (56.7 %)
2. 資産運用に関する知識がないから (40.4 %)
3. 購入・保有することに不安を感じる (26.3 %)
簡素でわかりやすく、使い勝手のよい制度が重要であることや、小口 (100 円~1,000 円) の投資も可能であることの重要性とともに、長期積立分散投資の有効性が幅広く周知されていないことがわかる
知識不足の解消や不安の払拭に向けて家計の金融資産形成を支援するためには、消費者に対して中立的で信頼できるアドバイザー制度の整備が必要であることがわかる
上記を踏まえ、資産所得倍増に向けて、7 本柱の取組を一体として推進する
7 本柱の取組
1. 家計金融資産を貯蓄から投資にシフトさせる NISA の抜本的拡充や恒久化
2. 加入可能年齢の引上げなど iDeCo 制度の改革
3. 消費者に対して中立的で信頼できるアドバイスの提供を促すための仕組みの創設
4. 雇用者に対する資産形成の強化
5. 安定的な資産形成の重要性を浸透させていくための金融経済教育の充実
6. 世界に開かれた国際金融センターの実現
7. 顧客本位の業務運営の確保