Excelによるアンケートデータ集計・可視化のコツ 「ピボットグラフを使う」
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1. Webアンケート設計のコツ 設問・回答選択肢をナンバリングしておく
Webアンケート設計時に、設問と回答選択肢にナンバリングしておくと、アンケートデータを即時に集計できるのと、並び替えが楽になります。
例:満足度の場合 (ポジティブな回答の数字を大きく設計しておけば、段階尺度をスコア化して、平均の比較ができる)
1. とても不満 2. 不満 3. どちらでもない 4. 満足 5. とても満足
https://gyazo.com/21cf65d7b13480a2917e212add2f7d30
2. 集計はピボットグラフを使う
【何故、ピボットグラフか?】
Excelのピボットテーブル、ピボットグラフであれば、ほぼすべての人が利用できる。
市販の参考書籍も多い。
フィルタを使い、絞り込みが容易 特にスライサー機能は便利
クロス集計は、「条件付き書式」を使えば、ヒートマップにすることができる 【横持ちデータのみ】→このテクニックは、学内統計等で広範囲に活用できる
ピボットグラフを組み合わせた、「ダッシュボード」も作成できる
回答選択肢をスコア化(得点化)して、移動平均の折れ線グラフや、レーダーチャートの作成もできる。
3. Excelのピボットで作成できるグラフ1 棒グラフ
【完成イメージ】授業時間外学習時間の棒グラフ
「学部」間比較
スライサーを使った、「学年」と「課題の多さ」のフィルタ
棒グラフには数を入れ、色を分かりやすくする
https://gyazo.com/2ed6631c4bc00142d6140092a2165526
【作成手順1】
アンケート結果から、ピボットテーブルを作成、列に「授業時間外学習時間」、行に「所属学部」、値に「学生番号【ダミー】」
https://gyazo.com/7bc49814129e0d327827a36963f8f134
【作成手順2】
挿入メニューから、縦棒グラフを選択
【作成手順3】
グラフに各個数を入れる。
グラフを選択し、「ピボットグラフツール」から、「デザイン」を選択する。「グラフ要素の追加」から、「データラベル」で、「外側」を指定。
https://gyazo.com/100cf3f813d8e4e141f0c30875edf8cc
【作成手順4】スライサーの挿入
ピボットテーブルをクリックし、ピボットテーブルツールの「分析」から、「スライサーの挿入」を選び、「学年」を指定。(他の設問も、フィルタとして使える)
https://gyazo.com/01ad7d4fcb25b03fd8e3e6e2054dc8c0
【作成手順5】グラフの色を変える
色がカラフルだと見づらいだけなので、「ピボットグラフツール」のデザインから、色の変更を行う。数値が高いほうを濃くすると見やすい。
https://gyazo.com/316956d5e7de97589cec9ccfcbe27cc8
4. Excelのピボットで作成できるグラフ2 クロス集計&ヒートマップ
クロス集計を、ヒートマップ化することにより、各段に分かりやすくなる。
スライサーの組み合わせも可能。ピボットのレイアウトに注意。
【完成イメージ】
「授業の理解度」と「授業の満足度」のクロス集計
条件付き書式のカラースケールを使い、ヒートマップ化
https://gyazo.com/f89550fbcb00bc9e01d3add5a09c7155
【作成手順1】
下のピボットは、「授業の理解度」と「授業の満足度」をかけわせたクロス集計(値の「学生番号【ダミー】」はカウント)。
これはこれで使えるが、もう少し分かりやすくしたい。
https://gyazo.com/7908b6c1718a68396068d84c2c0786e1
細かいが、上の例の「授業の理解度」は、ポジティブな回答を上に持ってきた方が、見やすい(と思う)
ピボットテーブルで、「降順」に並び替える。
https://gyazo.com/8b83e8f6f837126adbd6e18087bb4732
【作成手順2】
ピボットテーブルで、「総計」や「小計」を出したくないので、ピボットテーブルツールの「デザイン」から、「総計」や「小計」の集計を行わないように設定をする。
https://gyazo.com/3f7b563bec91ae1b94385d30fcb7740d
【作成手順3】
ヒートマップを作成するには、「表形式」のほうが見やすい(と思う)。
ピボットテーブルツールの「デザイン」、「レポートのレイアウト」で設定。
https://gyazo.com/cee15011a912ab24a0f0bbb141fadf7f
【作成手順4】
ホームタブにある、「条件付き書式」から「カラースケール」を指定。
※Excelの教科書だと、よくデータバーの使用例があるが、数字が見にくいので、「カラースケール」を推奨。
https://gyazo.com/c43b10d6c2d0789e52fe754c39e91cc7
5. Excelのピボットで作成できるグラフ3 ダッシュボード
【完成イメージ】
作成した、ピボットグラフを組み合わせる。
スライサーを使い、二つのグラフに、同時にフィルタをかけることができる。
https://gyazo.com/692323bd9e6a006802cb04a99b157101
【作成手順1】
(今回のケースでは)作成した棒グラフ、スライサーをコピーし、ヒートマップの下に貼る。
【作成手順2】
スライサーを右クリックし、「レポートの接続」を選択し、適用対象のグラフを選択する。
https://gyazo.com/5835956c4057a13e3823a359730e0976
【参考書籍】
Excelピボットテーブル データ集計・分析の「引き出し」が増える本 (木村 幸子 著、翔泳社)
週刊東洋経済 2021/4/3号【特集】Excelデータ分析術 ※Kindle版も買えます
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