相対論的量子力学
Schrodinger equationを基本方程式とする量子力学体型は、相対性理論とは両立できない非相対論的体系である。これは、相対論においては「時間座標 $ tと空間座標$ xが同等に扱われる」こと、シュレーディンガー方程式は「$ tについては1階微分しか含んでいないのに$ xについては2階の微分を含む」こと、の2つを考え合わせれば明らかである。しかしながら、光子以外の粒子も光速に迫りえる高エネルギー素粒子反応を高精度で記述しようとすれば、量子論に相対論の要請を取り入れることは不可欠である。(中略)なお、ここで言う相対論とは「特殊相対性理論」である。通常の素粒子反応においては重力の影響は無視できるし、また、理論的にも量子論と一般相対論の融合は遥かに複雑な課題なので、ここでは扱わない。 - 相対論的量子場(日置 善郎) -
Terms