梓弓手にとり持ちて健男が猟矢手挟み立ち向ふ高円山に、春野焼く野火と見る迄燃ゆる火を如何にと問へば、玉鉾の道来る人の、泣く涙豪雨に降れば、白拷の衣漬ちて立ち留り、我に語らく、何しかも、もとな云へる。聞げば哭のみし泣かゆ。心ぞ痛き。皇祖の神の御子の、出御の手火の光ぞ、夥多照りたる