本阿弥切
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うためしけるとき たてまつるとておくにかきつけてたてまつりける 伊せ
やまみづのおとにのみきくもゝしきをみをはやながらみるよしもがな
本阿弥切(ほんあみぎれ)は、12世紀初め頃の書写と推定される『古今和歌集』の写本の通称である。古来小野道風を伝承筆者とするが、書風・料紙等から見て道風より2世紀ほど後の院政期の作と思われる。近世初期の能書家本阿弥光悦が一部を愛蔵していたことから「本阿弥切」の名がある。『古今和歌集』の平安時代の古写本として高野切と並び貴重なものであり、書道史上も重要な作品である。なお、「切(きれ)」とは、元来、冊子本や巻物であった和歌集、漢詩集などの写本を、後世鑑賞用に切断して掛軸などに仕立てたものを指す。