大海の磯もとどろによする波われてくだけて裂けて散るかも
僻見
下の句を構成するテ節が、エ音をくりかえす
われて くだけて さけて ちるかも
さけ「て」→「ち」る、この「て」から「ち」への音の入り方が好ましい
上の句にオ音が多いのと対照的
おほうみの いそもとどろに よするなみ
エ音が一つもない!
「われて」「さけて」は対句みたいになっているか?
最後「ちるかな」で外れる
割れる砕ける裂ける散る、どれもネガティブな語彙
私はこれに実朝の短い生涯、最期を重ね合わせて見てしまっている
初二句までの「大海」・「とどろ」などとのギャップがある