何故パラミツの名前は仏教用語の波羅蜜と同じなのだろう
調べたcFQ2f7LRuLYP.icon
結論:この植物の実が甘いから。梵語の波羅蜜から借りて名付けた。(本草綱目より) 以下調査ログを置いておく
1. 国立国会図書館デジタルコレクションで「波羅蜜」を検索した
1-1. 大正時代の『本草図譜』という本にこのパラミツらしきものが紹介されていたcFQ2f7LRuLYP.icon https://gyazo.com/1c18266ae3372cf6f3904043de826084
右ページは恐らく各国での名前や本における名前
はらみ、アタヌ、アナナスなどなど
がんばれば翻刻できそうだけど今は余力がない
どなたか任せた
https://gyazo.com/d4b377ea600a8d4bdef05bd392fdc9d7
この本においては菩提樹の直後、パンの木及び波羅蜜樹として紹介されている 著者の三好氏はこうした熱帯系の本を沢山書いているようで、調べている間に何度か目にしたcFQ2f7LRuLYP.icon
1-3. 他にも色々見る中で、この木の別名について気になる
https://gyazo.com/fb1c940ea7258563f1ac7910ebcd10b1
cFQ2f7LRuLYP.iconの目に入ったのは「婆那娑(酉陽雑俎)」 ということはジャパンナレッジで引けるということです
H.F.やP.については凡例を参照
https://gyazo.com/5de7395c9101f0950e32decea4e39888https://gyazo.com/2ca6b835ca8ca6803225926f7cd67d11
P.は本草綱目
と、巻十八 広動植之三に記載があった
婆那娑樹。波斯国に産出する。(…)実を結ぶ。瓤(わた)はきわめて甘く、食用になる。核(たね)は棗(なつめ)ほどの大きさである。一つの実に数百個ある。核の中の仁(さね)は、栗のように黄である。炒(や)いて食べると、たいへん、美味である。 P.254
ここの注釈で『本草綱目』三十一、果部に記載があるとの指摘があった 本草綱目の著者、李時珍は酉陽雑俎からの記述を踏襲したのであろうという内容 本草綱目に記載があった!cFQ2f7LRuLYP.icon 3. 国立国会図書館デジタルコレクションで「本草綱目」を引いてみる
せっかくなので版本を見てみよう
https://gyazo.com/3efbc7d302282c76953c77233da389a1
左上
https://gyazo.com/238d44c5c983cc1cf98f371bf1bdcb9d
波羅蜜は梵語なり。此の果、味甘によりて、故に借りて之に名(なづ)く。
版本を読むのがしんどいときは翻刻されたものがある
https://gyazo.com/a0c84474006033b16ce245afd40ea43d
というわけで、
A. 此の果、味甘によりて、故に借りて之に名(なづ)けたから。
だと思いましたcFQ2f7LRuLYP.icon(おわり)