かつ消えて空に乱るゝ泡雪は物思ふ人の心なりけり
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2024/01/18
かつ消えて空に乱るゝ泡雪は物思ふ人の心なりけり
『後撰和歌集』
・冬歌・479、
藤原蔭基
『後撰和歌集』新日本古典文学大系、1990年。校注は
片桐洋一
詞書「雪の少し降る日、女につかはしける」
泡雪:淡雪かもしれないし、万葉集に見られる泡雪(泡のように消えやすい雪)かも、と注。
一方ではそのまま消えて、もう一方では空に乱れる泡雪は、消えてしまいそうな思いや乱れる思いを抱く、物思う人の心をおんなじであるなあ。