『大和本草』
やまとほんぞう
全16巻に附録2巻を付けた本編18巻と諸品図で構成される。補遺の附録は『大和本草附録』、諸品図は『大和本草諸品図』と称されることもある。宝永5年(1708年)に成立し、同6年(1709年)に刊行されたが、附録と諸品図は正徳5年(1715年)に刊行された。 収載された品目は動物、植物、鉱物など1,362種である。品目ごとに中国名と日本名を対照させ、日本固有種には和名を用い、名称、来歴、形状、性質、産地、効能などを和文で記載している。 『大和本草』は明の李時珍が著した『本草綱目』に対する批判的研究と益軒自身による調査研究を基本としている。『本草綱目』は他の歴代本草と異なり、その基底に博物学的思考があり、構成と内容の清新さが受け入れられ日本でも権威をもつに至っていた。平賀源内『物類品隲ぶつるいひんしつ』(宝暦13年、1763年)や小野蘭山『本草綱目啓蒙』(享和3年、1803年)などは『本草綱目』の分類法に従ったが、益軒は『大和本草』の冒頭で「本草綱目ニ品類ヲ分ツニ疑フ可キ事多シ」として本書では『本草綱目』の体系を改変した独自の分類法を用いている。 ミイラ出てきてびっくりしたcFQ2f7LRuLYP.icon https://gyazo.com/b33a2417530d34762da5d88684a9b331