黙殺
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発行年月 : 2017年11月(文庫版 2019年11月)
出版社 : 集英社
いわゆる選挙における泡沫候補と呼ばれるような人たちに密着したノンフィクション。マック赤坂とか。
大抵の場合、自分は選挙でこうした候補に票を投じることはおろか、主張を精査する事は殆ど無くて、比較的訴えている政策について納得できる中で、且ついちばん当選して欲しくない候補の対抗になりそうな人を選挙期間中調べる戦略的投票みたいな行動を取りがちだ。
なのでこの本で書かれているような、可能性が低いからと言って初めから訴えている内容を見ることもなく無視するような行いは、マスメディアがメジャーな候補しか取り上げずに自分たちで選択肢を減らす事を助長しかねず、結果民主主義の劣化を招くのでは、という話には少し目から鱗と言うかビンタされたような衝撃があって反省したし、読んでとても良かった。
こうした候補が当選する可能性はとても低い事には変わりはないんだけど、それでもそれなりに票が集まったという結果になれば、当選した候補がその泡沫候補の政策を取り入れる事は全然あるんだから、というのは凄く勇気の出る提言だと思う。