プロット・アゲンスト・アメリカ
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原題 : The Plot Againt America
放映開始 : 2020年3月(日本 2020年6月)
放送局 : HBO(日本 スターチャンネル)
エピソード数 : 全6話
第二次大戦時、もしアメリカの大統領にルーズヴェルトでなく親ナチスだったチャールズ・リンドバーグがなっていたら…ていう歴史改変もの。
原作は2004年のブッシュ政権時に書かれたらしいけど、2020年現在のアメリカの今の姿はもとより日本のことを考えても、民主主義はこういうリスクをずっと孕んでいるんだなっていう話が分かりやすく入ってくる。
また社会全体が過去にとってきた判断の蓄積の上に自分たちは立っているのだという事も。
リンドバーグが勝つにあたり、のちにウィノナライダー演ずるエヴリンと結婚するベンゲルズドーフというユダヤのラビが応援演説をする事で「リンドバーグに投票してもナチスを応援する事にはならない」という免罪符を国内の非ユダヤ人に与える事を描く場面が2話に出てくるのだけど、選挙における政治家の欺瞞や有権者のロジックを端的に突いていてハッとさせられた。
最終話で、結局リンドバーグが事故って行方不明になった事の混乱から、アメリカの反ユダヤ的な動きが顕在化するも、軟禁されていた大統領夫人が声明を発表する事で、改めて大統領選が行われることになり、ルーズヴェルトが選ばれて事なきを得る…というシナリオなのだけど、少し風呂敷たたみ切れないバタバタさが出てしまっていた気がする。
ただ日本人からするとこのリンドバーグルートだった場合、日本は負けてなかった可能性もだいぶ高くなるよな…と思うと正直なんて言っていいのか分からない感じではある。
俳優の芝居は子供も含めてとても良かった。
なかでもゾーイ・カザンがすごく良かった。
ウィノナ・ライダーは引きつった笑いとちょっと精神が振り切りがちな役を演じることが板につきすぎていて、心配になる。