トウキョウヘッド
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『トウキョウヘッド・完結編 -FINAL- 1993-2019』
発行: 2020年5月
出版社: ミカドガレージブックス
『トウキョウヘッド・ノンフィックス』
発行: 2022年5月
出版社: ミカドガレージブックス
『トウキョウヘッド・ノンフィックス』が発売され、それに伴い未読だった前作の『トウキョウヘッド』も完結編という形で復刻されてセットで売り出されていたので、買って読んだ。
なんというかテキストの感触が、中学生くらいの頃によく買っていたクイックジャパンとかモデルグラフィックスだったり、エヴァの副読本とかのそれに近くて、そこはかとなく懐かしい青臭さがした。というかおそらくそういう空気感を作ったのがオリジナルの『トウキョウヘッド』なんだろうけど。
自分は当時のバーチャシーンなんて、鉄人の名前を何人か聞いたことある程度でほぼ知らなかったのだけど、数年前にストリートファイターVの大会をよく観るようになった頃にフォトグラファーとして大須晶の事を認識した流れで観た「豪傑の真実 ]と、そのビデオの横にサジェストされていたバーチャファイター10周年記念のドキュメンタリーが面白くて何回も再生していたので、それで少し齧っていた歴史やノリと大きくは違わなかった。とにかく向こう見ずな青春感が凄くて、羨ましさ半分、いざこういうムーブメントが目の前にあっても絶対付いていけないのだろうなっていうのが半分。 ただ、結局何かしら人の集まるフィジカルな場がある事ってのがすごく重要なんだっていう側面で言うと、自分の最近の仕事周りの環境だったり趣味の友達との付き合いのどちらでもほとんど失われてしまったようなタイミングなので、自分にも身に沁みるところがある。
あと、eSports前夜に熱狂してたあの頃の人達の様子を紐解きながら、こないだ忍ismから再春館システムに移籍したひぐちの真っ当な就活感ある完璧な立ち居振る舞いを思い出し、変わっていく業界の中でどっかで腹括って今もプロでやってる30~40代のプレイヤーと、取り残された人たちの事とかいろいろ想像して、部外者ながら遠い目になったりもした。あるいはたぬかなの事とかも考えたりして。そういう意味ではこの本の中で、今もプロでやってるふ~どが「やっぱり今でも一番特別なのはバーチャ」みたいなことを言ってる事で救われる人もいるのかもなあ…なんて思った。