エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
https://www.youtube.com/watch?v=wxN1T1uxQ2g
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公開 2023/3/3(日本公開)
TOHO日本橋で。遅めの回をやってて助かる。
過去に自分がとらなかった選択肢の先にはもしかしたら輝かしい別の自分もいたかも知れないが、現実の自分自身がとってきた選択によって得てきたものは、別のルートをたどった自分が得られなかったものでもあるし、他のルートの自分が得てきた可能性だって本来すべて自分の中にあるものだと思えば、そんなに塞いでないで、天馬行空、やりたいようにやったらええじゃないかと思わせてくれるような体験だった。
…みたいな事をまとめようと思えばまとめられるけど、ただとにかく徹頭徹尾ハチャメチャにふざけ倒した楽しい映画で、見てる間ずっとゲラゲラ笑って見終わってからはすごくボーっとしてしまった。
「優しくあれ!」って言うキー・ホイ・クァンの今の姿や顔を思い出すとなんか泣けてくる気がする。
また、ここで描かれているマルチバースは日々誰かの手で創作されるストーリーであるとも言えて、それについて自分などはつい、昨今これだけ良い出来のストーリーが作られ消費されまくっているのに世界が良くなってる気もしない事に結構絶望して、この映画で言うところの虚無のベーグルに気持ちが吸い込まれそうにもなるんだけど、そこでどうにもならんから何もしないと考えるのか、何したって関係ないんだからなんでもやってみるかとするのかみたいな考えになるのかは、ただのコインの裏表程度の差しかないのだという事に気付かされるし、勇気づけられる。