なぜ君は総理大臣になれないのか
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公開年 : 2020年
監督 : 大島新
制作会社 : ネツゲン
上映時間 : 119分
現在立憲民主党の衆議院議員小川淳也を20年近く追ったドキュメンタリー。
小川淳也は最近の国会答弁などでよく見るようになって存在を知ったので、てっきりずっと立憲にいる政治家なのかと思ったら、立憲入るまでは前原誠司の近くにいて、2017年の総選挙で希望の党のゴタゴタがあった時も、希望の党へ合流して選挙区で落ちて比例で当選した人だったというのが意外だった。
その際、希望の党への合流を選択しながらも、選挙期間中に合流先の小池百合子や細野豪志の事をわりかし酷く言っていて、前原の側近であるという立場上の問題もあるとはいえ、本当に苦渋の決断だったのだなというか、その辺に対する信用のならなさは有権者の非自民党支持者も感じていた空気だったのに、それを読み切れない詰めの甘さは、現在に至るまで小川ひとりのみではないリベラル全体がそこまで積極的な信用を獲得できていない要因の一つなんじゃないかと思う。
またその振り回された総選挙の期間における井手英策の応援演説の言葉に小川とその家族が涙しているのが印象的だった。 安倍政権について言及している場面でされていた「仮に谷垣禎一や岸田文雄などによる中道に寄った政権だった場合にもっと伸びてくるであろう極右勢力の台頭が、もともと右翼である安倍政権が押さえつけた上で、リベラルが提案してきたような中道政策までカバーすることで盤石の支持を得ているのだ」みたいな話って、安倍憎し自民党憎しみたいなテンションの有権者が忘れがちな現実的な認識で印象に残った。
だから安倍晋三みたいな存在は必要なんだということでなく、仮に政権が自民党から他に移ったとて、幅広い支持を取り付けるしたたかさと信頼が大事なんだろうねという話。