敵
https://www.youtube.com/watch?v=SAeSjZnbkS0
老いそのものがずっとどこかで恐れがちなものであるのに加え、物語前半の主人公による日々をグリッドにはめて規則正しく先を見据えながら淡々と送っていくような暮らしぶりが、すでに今の自分が40代にしてちょっとやっているやつでは…みたいな感じもあったのが余計に怖く思えた。
さらにパンフレットのインタビューで主演の長塚京三が自分の演じた儀助の人生について、思いのほか辛辣な目線を向けていたのも印象的で、生き方というか日々の過ごし方について結構考えさせられる。
また、ラストの直前の白いぼんやりした光の揺らいでいるカットが美しく、映画が投影されている画面というよりも物質として現実にブリッジしてくるようでもあった気がする。