世界秩序が変わるとき 新自由主義からのゲームチェンジ
「失われた30年」の本質について書かれている第3章辺りから面白く読んでしまった。
要は日本には新自由主義なんて実際は来てなくて、既得権益はそのままにみんなでダメージ負いながら守備に徹してきた結果の30年でしたよねという話と、その時代に守られてきた団塊世代の労働者がごっそりいなくなってくるこれからの時代にようやく日本の企業は身動きがとりやすくなるだろう、そしてアメリカによる新自由主義の恩恵を一番受けてきた中国封じの為に、アメリカによって強い日本の復活が要請されるようになるような国際情勢も手伝って、おそらく状況は今より良くなるはずであろうという希望的な見通しについて書かれている。
なのでなんかふわっと希望を持てるような気にもなる反面、結局アメリカ頼みなのかあ…という別の絶望感もある。
あと今現在の関税にまつわる話も書かれた頃に想定していたのかいなかったのか、想定していたらどういう見通しでいるのかについても知りたかった。
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