選択肢を広げる病
非モテじゃないけど、欲望できない「こじらせ男子」の物語―『こっち向いてよ向井くん』|三宅香帆
https://note.com/nyake/n/nf4bcd17e44eb
とくに今の男性のアラサーくらいまでの人生って、「選択肢を広げる」ことがやたら良しとされている印象がある。
どこにでも就職できるように、勉強を頑張る。どこにでも転職しやすいように/どんな生活もできるように、就活はいいとこに就職したほうがいい。だれとでも結婚しやすいように、モテているほうがいい。誰にでも評価されやすいように、仕事はできたほうがいい。
つまり野心というよりは、「選択肢を狭めないために」何かを頑張る、という言い方をされがちなのだ。
しかし一方で、じゃあ選択肢を広げた先で、あなたはどんなものを望むのか? という欲望の主体性――それはある意味「選択肢を狭める」行為でもあるのだ――になることを、基本的に去勢されている。
……
あまり男女二元論で語るのは良くないけれど、しかしジェンダーギャップを考えると、まだ女性の方が「自分はどう生きたいか」をはやめに決めなくてはいけない、という欲望の主体になることを求められる社会ではあるだろう。子供を産みたいのか産みたくないのか、仕事をどれくらい頑張りたいのか、容姿はどれくらいお金をかけたいのか、女性は大人になると常にジャッジを迫られる。でもそれは逆に言えば、欲望の主体になることに慣れることでもある。
2026/7/4
#三宅香帆 #選択肢 #ジェンダー